†穢れなき小鳥の殺し方†

「家政婦、なんてどう?」

「――えっ?」


驚く彼女に、俺は出来るだけ優しく微笑んでやった。


「そう。俺の家政婦」

「かせいふ・・・・・・」

「時間が不規則だし、家ん中もめちゃくちゃ、メシもコンビニが多いしさ」

「・・・・・・」

「一日一万円。まぁ、毎日やっても一年かかるけど、余所でやるよりはるかにいい仕事だと思うけど?」


にっこり笑って人差し指を立てる俺に、


「――はいっ!やらせてください!!」


なんて彼女は嬉々として答えた。


いい笑顔だ。

だから、


「その代わり――」


トーンの落ちた俺の声に強張る彼女の表情。


「俺の言うことは絶対服従、な?」


引き攣っていく彼女の顔。


当然だろ?

なんたって、


これは『復讐』なんだから――。


< 68 / 203 >

この作品をシェア

pagetop