俺様王子の初恋











言い訳がしたい。
”つい”とか、”うっかり”、
そんなことを聞いたわけじゃなくて
”身体が勝手に”。






今すぐ訂正して、前言撤回して
それからすぐに違うことを
聞けば済む。












分かっているのに、私の中にある
微かな期待と光が、どうしても
消えてくれない。










「 ・・・・・葵は、 」






私の顔のラインを指でなぞりながら
先輩は口角を吊り上げた。








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