俺様王子の初恋












──────────放課後。






「 ・・・何してんの 」


「 あ、やっと来たぁ♪ 」


「 何でお前がここに居んの 」






柄にもなく、急ぎ足で旧校舎の
保健室に向かった。
思ったよりHRが長引いたし、
葵が待ってるかもしれない。
そう思うと、自然と急ぎ足になった。






「 葵ちゃんに鍵貰っちゃいました♪ 」





鍵が開いていた時点で、中には
葵しかいない、その考えは甘かったか?





「 ・・・うるせぇ、出てけ 」


「 酷いですねぇ・・・先輩 」





ニコニコ、ニコニコ。
裏のありそうな笑顔。
ソファに寝転がる女を睨んで
ドアを指差した。






< 285 / 326 >

この作品をシェア

pagetop