俺様王子の初恋







「 戻りたいなら、戻れよ。
  アイツらの言うことなんか
  無視すればいいだろ? 」


「 何よ、急に 」


「 俺もついて行くから、言いに行けよ 」








多分、先生は、また泣きそうな
顔をしてるんだと思う。
その証拠に、先輩の声は少しだけ
優しく感じた。








「 何よ・・・・今更ッ・・・ 」


「 俺はアイツらが反対しても
  葵を離すつもりはねぇ。
  お前がこの先邪魔しても、だ。





  俺ができるなら、お前もできんだろ 」








不安になると、必ず先輩は
その不安を拭ってくれる。







それに救われるのは、
きっと、私だけじゃない。










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