名前の無い物語

話しかけるが、海の反応は無い
三人は顔を見合わせた


「どうしたの?」


華は心配そうに声をかける
けど、海の視線はある場所に集中していた


「…は?」


目を疑いながら、海は封筒の中からあるものを取り出す
海の手に握られた、封筒の中身



「…スプーン?」



それは、なにも変わらない普通のスプーンだった





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