名前の無い物語
吉野は本当の自分を思いだし始めている
このタイミングでこの世界に連れてこられたって事は…
「何か、手掛かりがあるって事か…?」
海の言葉に
柚歌はゆっくり頷いた
「~。」
「あ、アイツ等。」
「えぇ。」
お互いを一度見合わせて
二人は校門の中に入っていった
「すみません。」
柚歌の声に、数人の生徒は目を丸くした
「…確か、滝川君の…。」
最初に言葉を発したのは
後藤彩夏
「何なんですかいきなり?」
まるで警戒するように
後藤彩夏は海と柚歌を見つめる
どうやらこのグループのリーダーは彼女らしい
二人はそう確信した
「いきなりごめんなさい。君達に聞きたいことがあって…。」