名前の無い物語
「陽斗、伊織っ!」
辺りに立ち込める煙に
吉野は目を細めた
煙で前が中々見えない
そして、微かに見えてくる
変わり果てた修練場の中
本当に…二人は無事なのか?
一体何が起こったって言うんだよ!
「陽斗ー、伊織ー!」
大切な友達の名前を叫びながら
吉野は走り出す
怪我していて倒れているかもしれない
そう思って、辺りを隈無く探した
就任式が開かれていたのであろう、祭壇に近づく
すると、その奥から2つの人影がみえた
「!?」足を止めて
その先に視線を写す
「…吉野!?」
「お前、何で…!」