僕のお母さん
僕の名前は椿です


僕は、気がついたら、ここにいた。ここにいるのが、当たり前だと思っていた。




別に嫌だとか、そういうことを考えたことは、無かった。






毎日、決まった時間に起きて、決まった時間にご飯を食べられて、ついでに決まった時間に寝れる。





決まりきった生活が嫌だとか、いう人もいるけど、僕はそんなこと一度も思ったこと無かった。





ただ、僕がこうやって毎日を過ごしているのに、意味があるならいいなって、そんなことばかり考えていた。





別に、他人と一緒にご飯食べたり、お風呂に入ったり、寝たり、遊んだりするのは、嫌いじゃなかった。





それに、僕より小さい子は沢山いた。僕は、小さい子が嫌いなわけじゃないし、むしろ可愛いなって思ってもいる。





あっちも、それなりになついてくれてるし、別に不快に思うことは、何一つとして無かった。





学校も、通えば友達も出来るし、遊んでくれる。嫌われてもいないし、普通の子と一緒だ。





でも、僕には特定の親がいない。授業参観とか、来てくれたこともないし、来てと言葉にしたこともない。




僕は、別にそれで良かった。





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