さようなら、パパとママ。
第一章  愛

母はロシア人ハーフのトップモデル。


背が高くて、スタイル抜群でブルーの美しい目をしたとびきりの美人だ。
近所の人によれば「モデルか女優になるために生まれてきた女性」なのだという。
ほんとうにそうだと思う。
どんなにプライドの高い女性でも、母を目にすれば抱いていた自信をこてんぱんにされてしまうだろう。

そして男性は、ダークブルーの大きな瞳で見つめられるだけで夢のような感覚に陥る。

母はわたしの誇りだ。

きっと、オードリー・ヘップバーンやグレース・ケリーの娘になったらこんな気分なのかもしれない。

しかし、母は高慢じゃない

。容姿が良い人ほど心が汚かったりする。
けれど、母は容姿におとらず心のきれいな人だった。
誰にでも思いやりを忘れない。
忙しい人だけれども、決して愚痴をこぼさない芯の強い人でもある。正しいことは正しいと信じて、間違っていることを即座に見分けることのできる目の鋭さだってある。

まさに母はすべての人にとって理想の人。

自分がなりたいと思う事柄を絵に描いたような人なのだ。
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