好きになってごめん
………そんなの、悲しすぎるの。


辛すぎるの。
信じられないの。


アイツと隣の家で、何度も顔を合わすのに、話さないなんて出来ないよ。


あたし、アイツと話さなかったら生きていけない。


だから告白なんかできなくて。


そのぶん悩むことだって多くて。


………その気持ちがわかりますか?


「はぁ……はぁ……はぁ」


やみくもに走ってついた場所は、屋上だった。


重たいドアを開けて、中に入る。


中に入った瞬間、心地いい風と、綺麗な青空が身体を包んだ。


「………気持ちいい」


秋だから肌寒いけど、全力疾走して汗をかいた体には心地いい風で。


屋上に置いてあった椅子に腰かける。










< 37 / 117 >

この作品をシェア

pagetop