好きになってごめん
小学校6年生。


この頃から、みんな男女というものを理解してきて。


女子は『あの人かっこいい!』だとか、『私、あの人好きなんだぁ』ってガールズトークばっかりしてた。


男子も男子で、『あの子可愛いよな』だとか、『俺、あいつ好き』って話をしてた。


そして、あたしたちはこの頃も一緒にいた。


周りからは、『まだ付き合ってないの?』だとか、『はやく付き合っちゃえよ!』ってよく言われた。


その度にオーバーリアクションなアイツ。


『わーっ!!!』って、よく叫んでたっけ。


だけど、この頃からアイツはいきなりモテ始めた。


あたしがいたから表立った行動をした人はいなかったんだけど。


こっそり呼び出されてよく告白されてた。


その度にあたしは、こっそり覗き見してた。


そして、“嫉妬”という、汚れた感情を持ち始めた。










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