龍とわたしと裏庭で⑤【バレンタイン編】

圭吾さんが、凍りついたように固まった。


どうしたの?

いつも嫌になるくらい誘うのに

待たせ過ぎた? やっぱり優月さんみたいな大人の女性がいいとか?


「えーと……ダメならいいけど」


「待って!」

圭吾さんは慌てて言った。

「志鶴? 自分が何を言ってるか分かってる?」


「分かってる」


「もしも……もしも、僕のためとかそういう理由なら、やめてくれ。無理をさせてまで抱きたくはない」


あー、そういう事?


「無理してる訳じゃない。今日がバレンタインデーだから、愛を告白する日だから、圭吾さんに告白しているの」


圭吾さんは混乱したように前髪を掻き上げた。


「僕に何をされるか分かってる?」


「分かってる」


たぶんね

分かってると思う

ちょっと怪しいけど

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