龍とわたしと裏庭で⑤【バレンタイン編】
「助けてあげて」

「時間がかかりすぎる。君がもたない」

「わたし、頑張るから」

「できない。君がそんな状態では、僕の心ももたない」


誰か助けて

後で圭吾さんは後悔する。

絶対にする。


「早く、早くっ!」

美月?

「連れて来ましたよ! ほら、常盤さん言っちゃって下さい」


目を上げると、狐につままれたような顔をした常盤さんが立っていた。


「羽竜? どうなってるんだ?」


「あー、その……つまり」

圭吾さんは言い淀んだ。

「お前、恵さんの連絡先を知っているか?」


「メグ? 知っているが。メグがどうかしたのか?」


「電話してやってくれるか? 今すぐに。具合が悪いはずだ。励ましてやってくれ」


「何だって?」


「そうかっ!」

美月が叫ぶように言った。

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