【BL】独占禁止!!
座席に席付き、はぁーっと息をつく。
『何か…疲れたな』
うーん、とうな垂れていると数人のクラスメイトが俺を取り囲んで来た。
「な、なぁ、朝霧っ」
声をかけられ下げていた重い頭を持ち上げて上を向く。
「…何?」
今お前らと話す元気とかねーんだけど…。
「あのさ」
「?」
それからあたりを見回して小声でこう言ってきた。
「朝霧とヤりたいって人居んだけど、ちょっと付き合ってくんね?」
「はぁ?」
何言ってんだこいつ等…
「正気か?」
「俺等はいつだって正気だよ?姫さんっ」
からかっている口調が妙に気持ち悪い。
「ンなの嫌にきまっーーー」
“決まってんだろ"
その言葉は
「いっ…たっ…!!」
強く握られた左手首の痛みによって消し去られた。