屋上で
「そうしたら、やっぱり風上を好きな女子は千春に怒りの矛先を向ける。
"何でアンタが"ってね」
「うん」
それは間違いない。
「だから俺が千春は俺の彼女ですアピールを思いっきり見せつける」
「はぁ…まぁ、それで?」
もう、どこからツッコめば良いのかも分からなくなってきた私は最後まで持田の話を聞く事にした。
「風上は苛立って多分どっかに消え去る。それで、見ていた女子は
“風上君があんな女に興味を抱くなんてありえないよね”と思い始める」
うんうん。確かに冷時と私じゃあ皆そう思うだろう。
やっぱり亜美や桜子さんみたいな人じゃないと。
「そっからしばらく風上は千春に寄り付かないだろうね。
…一番この時期が辛いところだ」
そりゃあ、いきなり彼女が浮気したら怒るのも当然だよ。