屋上で


『会場の近くにある公園で。5分以内に』




メールはたったこれだけだった。




「亜美!鈴木!渚!
冷時に呼ばれた!
行ってくるね!」




仲良くねーとかヒュウヒュウとか冷やかしの声を背に聞きながら、私はスタジオを走って抜け出し、急いで公園に向かった。




ハァハァ…



な、何とか間に合った。



周りを見渡しても冷時はまだ来ていなかった。




ちょっとベンチで休もうと思った瞬間だった。




ぅわっ!




突然後ろの茂みから手を引かれた。
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