屋上で



「家で色々あって落ち込んでて…
あのときは本当に助けられたんだ」




「ふーん…」




全っ然覚えてねぇや…




「まあ、鈴木君は覚えてないよね」




グサッ




バレてた…




つーか只の俺の気まぐれでここまで一途になるなんて……変わった奴だな。



でも、悪い気はしねーな。何でだ?





「だから今度は私が力になれたら…って思って」



「は?」



「…だって今の茶一、辛そうな顔してるから…迷惑だった?」






いつもの俺なら確実にウザいと言って突き放してる。



だけど、何か今日は違った。






「…いや、ありがとよ」






そんな素っ気ない俺のセリフに彼女はとても綺麗な笑みを浮かべた。


…何故かその顔を直視する事は出来なかった。
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