屋上で

｢中学ではいじめを受けて、いじめに関係のない人たちからも無視されてて……
正直あまり良いことなんて無かった｣




｢……｣




｢…だから、高校で素敵な親友が出来ただけでも幸せなのに…
それに加えて冷時が私を好いてくれるなんて…
…夢なんじゃないかって。これは夢で目が覚めると全部それは淡い幻想だと気づかされるんじゃないかって……怖い｣




つまり、コイツは…





｢自分に自信がないのか？｣




｢っ！｣




｢詳しくは知らねえけど苦労したんだろ？
だったらもうそろそろ幸せを掴む努力をしたって良いんじゃないか？｣




｢……｣




｢俺はお前と冷時２人に幸せになってほしい｣




これだけ想い合ってるのにくっつかないのはおかしいだろ？




やっぱり波里のことを俺は勘違いしていたんだ。



―――今、解った。