年下のカノジョ~あの子は高校生~
 すると赤川はあの時のように、スピリチュアルなことを言い出した。

「人は恋をするとピンク色のオーラを出すんですよ。
 今の三山さん、すっごく色が濃くなっているから、柏木さんと一緒にいたのかなって」

―――すげぇ、こいつは人のオーラの色が見えるのか?



 もはや、赤川に隠し通すことは不可能だ。

 俺は素直に話し始める。


「駐車場で猫の写真を見せ合ってた。
 で、そこからなんで俺が悩んでるってことになるんだ?」


「三山さんのオーラの一部に影が出ているんですよ。
 だから、迷ったりしているんじゃないかと、推測しました」



「・・・・・・当ってるよ。
 くやしいけど」

「何ですか?くやしいって」
 赤川が首をかしげる。


「いや、なんとなく。
 お前に当てられるのが、なんかくやしい」


 たいした意味はない。



 なんとなく、くやしいのだ。

 そう、なんとなく。




「ひどいなぁ」
 ぷうっと頬を膨らませて、赤川が子供のように怒っている。

 その様子に、俺は思わず吹き出してしまった。



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