年下のカノジョ~あの子は高校生~
25】ネンザ(3) 山岸さんにバレた・・・
 店に戻るととっくに閉店していて、照明が消えていた。


 通用口から入ると、誰かが用意したのか、パイプイスが置いてあった。

 そこに由美奈ちゃんを降ろす。




「お帰りなさい」


 事務所から山岸さんが出てきた。

「どうだった?」

 心配そうに由美奈ちゃんの足に目をやる。




「ネンザだって言われました。
 3日くらい安静にしていれば、すぐに良くなるそうです」


「そう。
 思ったよりは大したことなさそうでよかったわ。
 夏休み中で、学校に行かないで済むのが不幸中の幸いね」


「そうですね。
 山岸さん、ご心配おかけしました」
 由美奈ちゃんが頭を下げる。

「いいのよ」
 優しく微笑み返す山岸さん。


「それで、柏木さん。
 あなた明後日のバイトは休んでいいわ」



 愛用の手帳を見ながら、山岸さんは由美奈ちゃんに言う。


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