年下のカノジョ~あの子は高校生~
49】迫られる俺
 ホールに一人で入った俺。



―――田辺さんかぁ。


 俺がこの店に入りたての頃にホールの仕事を手伝っていた時以来、何かと声をかけられる。


 ぶっちゃけてしまうと、交際を申し込まれたことも。

 3、4年位前だったかな。


 でも。

 その頃の俺は、早く一人前になりたくて。

 
 恋愛なんて二の次、参の次だった。
 


 だからはっきり言ったんだ。


『仕事のことで頭が一杯で、誰かと付き合う余裕はないんです。
なので、そのお話はお断りします』

 ってね。
 



 それでも相変わらず、田辺さんは度々店に足を運んでいるけれど。


 付き合う云々という話は持ち出してこなかったから、あきらめてくれたんだと思っていた。




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