年下のカノジョ~あの子は高校生~
54】波乱含みのデート(5)
 散々由美奈ちゃんの舌をねぶってから、唇を彼女の耳元に移動する。


「あんっ」
 由美奈ちゃんがあえぐ。


「声出していいの?
 人が通ったら、聞こえちゃうよ」
 俺が意地悪くささやいた。


 この玄関と通路とは、たった1枚の扉だけで隔てられている。

 がっしりとした金属製の扉とはいえ、防音は完璧ではない。


 その証拠に・・・・・・。




『ママ~、早くぅ。
 先に行っちゃうよぉ』

『たっくん。
 待ちなさい!』




 子供と母親の声。

 そして、2人分の忙しない足音が俺たちの耳に届いた。




< 480 / 718 >

この作品をシェア

pagetop