年下のカノジョ~あの子は高校生~
 同じく、山岸さんも苦い表情で言う。

「おまけに、ここ数日は“柏木さんはいますか”って、わざわざ私に聞きに来るくらいだし」



―――田辺さん。
   私が休んでいる間に、そんな事をしていたの?


 
「見てると何かと柏木さんを呼び止めているじゃない?
 気がついてはいたんだけど。
 今のところ大きな問題が起きた訳でもないから、間に入るのも変だし」


―――山岸さんは、私をずっと気にかけてくれてたんだ。

 その心配りが嬉しかった。




「確かに、田辺様に話しかけられることはありますけど。
 そこまでひどいことを言われたわけじゃないですし。
 それに・・・・・・、私は大丈夫ですから」
 にこっと笑う。


 田辺さんのことや大橋君のことで、頭の中はぐちゃぐちゃだけど。

『正和さんが好き』という想いは、これまでと変わらない。 





―――しっかりしなくちゃ。



 自分に言い聞かせる。
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