年下のカノジョ~あの子は高校生~
 並んで座る私達。
 


 正和さんはこれまでのことを謝ってきた。
 

 私のほうが悪いのに。

 私さえ自信を持っていたら、田辺さんに負けなかったのに。
 


 それでも、正和さんは自分が悪いと言って頭を下げる。



 そして、少し恥ずかしそうに言った。

「・・・・・・俺、悔しかったんだ」



 彼は私が躊躇したことで、自分の愛情を疑われたんだと勘違いしたと話してくれた。


 そんなこと、全然思ってもいなかった。

 正和さんの愛情は疑うところなんかなかったから。




 ただ、あの時は自分の自信の無さがあまりにも大きくなりすぎて、うなずくことすら出来なかっただけなのに。
 


 私の方がかえって悪いことをした。





< 633 / 718 >

この作品をシェア

pagetop