年下のカノジョ~あの子は高校生~

(2)突然の別れ

 卒業式当日。

 穏やかな春の風が気持ちいい晴天になった。



 私は自分にあった道をじっくり考えて、最終的に栄養士の道を選んだ。

 正和さんが独立してレストランを出した時に、役に立ちそうだし。

 
 これなら一生、彼と一緒に仕事が出来るから。



 料理が苦手だった私も、正和さんの厳しくて優しい特訓の成果もあり、一通りこなせるようになった。


 おかげで、無事に栄養士の資格を取って、卒業することが出来る。






 朝早くから美容室で着付けと髪をセットしてもらった。



 淡い桜色の着物と、鮮やかな藤色のはかまを身にまとった私。

 美容室の人たちがすごく褒めてくれた。


 お世辞かもしれないけど、嬉しい。



―――正和さんにも見せてあげたいな。


 そんな事を思いながら歩いていると、間もなく校門に差し掛かるって時に、私の携帯が鳴った。

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