恋衣〜あなたとずっと一緒に居たくて〜
きっとゆでダコみたいに真っ赤になっているはず、
下を向いている私に


「 また一緒に来ようね。 」


その言葉に私は入江くんの顔を見つめたら、
かわいいスマイルで伝えてくれていた。


「 はい! 」


私は元気よく
まるで子供のように返事をした。


さっきまで何も気にしないで一人で歩けた砂浜が、
急に足もとがあやしくなって転びそうになった私は、
入江くんのセーターを軽く引っ張ってしまった。


「 大丈夫?
気を付けてね。 」


セーターをつかんでいた私の右手を
入江くんの左手につかまえられて


“ 今日会ったばかりの人と手を繋いじゃったよぉ…”


入江くんと繋いだ私の右手が
なんだかものすごく落ち着いていて


なんとなくなんだけど…


“ 私、この人と手を繋ぐために
私の手が存在しているのかも! ”
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