☆一番星☆
あなただけがいない
.


「蒼太(ソウタ)ー、優華(ユウカ)ー、行くわよー!」


「ママぁ、もうちょっとあそぶ!」


「ダーメ!今日はパパのお墓参りに行くんだからね」


「おはかまいり?ナンナン?」




手を合わせながら、お参りするポーズをとる蒼太。




「そうそう、ナンナンよ」




今日は亡き夫の命日。


ちょうど三年前、あたしの夫であり、蒼太と優華の父である優太(ユウタ)が22才という若さで、この世を去った。


交通事故だった。


隣県へ車で出張に行った帰り道、対向してきたトラックがセンターラインを越えて、優太が運転する車に突っ込んだのだ。


即死だった。


あたしは20才で未亡人。


蒼太は一才二ヶ月、優華はまだお腹の中にいた。
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