☆一番星☆
.


今日も仕事を終え、ホールをあとにする。




「お先に失礼します」




そう言うと、後ろから店長に呼び止められた。




「絢華ちゃん、ちょっといい?」


「あ、はい」




なんだろ。こういうことってあんまりないのに。


店長と休憩室に入って、向かい合って座った。




「絢華ちゃんだけ特別でズルいとか言われたら困るから、これから話す話は内緒で頼むな」




内緒話?




「はい、わかりました」


「絢華ちゃん、彼氏ができたって聞いたけど」


「はい」


「佳菜子さんも隼人も知ってたのに、俺にだけ言わないってちょっとショックだったなぁ」




なんてちょっぴり泣き真似をする店長。




「ご、ごめんなさい」
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