今までの自分にサヨナラを


ここでは、茜ちゃんには、本当に何でも話してきた。


だけど一つだけある、避けてきたものが、逃げてきたものが……。


「ねぇ、茜ちゃんは……進路のことどう思う……?作業所に決まったでしょ……」


か細い声で勇気を振り絞るように口にした。


私の見たくない未来の話……。


すると、ため息まじりに茜ちゃんが切り出した。


「あぁ、ぶっちゃけね、行きたくないよ。もっと他のことしたい」


太陽は陰って、通路が薄暗くなる。


茜ちゃんの声はわざとらしく晴れやかで、なのに力強い瞳からは光が消えていく。



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