悪魔契約~10days~【完】
―・・そして、別れの時はやってくる。
「ラ・・・ファ?」
ラファの体が透け始めている。
既にもう、私の両手は空気を掴んでいた。
「ははっ・・・もう少し、澪の傍に居たかったな・・・」
力無く微笑む、ラファ。
「嫌っ・・・行かないで!ラファが居なくなったら・・・私、どうすればいいの?」
「大丈夫。澪は強い。だからもう、泣くな。」
ラファの細長い指で私の頬を流れる涙を拭く。
「最後にお願いがある。」
「え?」
ラファはもう消えかかっている。