ヘタレ王子とヤンキー姫
樺音&恵美の正体
said HARUKI

樺音と仲直りしてから、なんのトラブルが起こることもなく、毎日を過ごしていた。

この夏が終われば、僕らは受験生になり、来年からはバラバラになってしまう。

僕ら3人は大学へいく。

樺音は内緒とか言って、何も教えてくれない。

頭いいから東大でもいくんじゃない?

とか恵美は言ってたけど、多分いかないと思う。

「ねぇ、夏休みどうする?」

「どうするって?」

「だ〜か〜ら〜…旅行とか海とか、遊園地とか!」

「さぁ?どっちでもいい。」

ウキウキの恵美とは逆に、樺音はいつもの調子で答える。

「樺音!!もうちょっとテンションあげてこうよ!高校生活最後の夏休みだよ!?」

最後か…。

「春樹はどうしたい?」

「僕はなんでもいいよ。」

「あっ夏休みと言えば…」

「はい樺音。意見があるなら言っちゃえ!」

「7月の終わりに開業記念パーティーがあるんだよ。
たまには友達もつれてこいって言われたし、来るか?」

開業記念?

樺音の家って何やってんだろ?

「お前の家って何やってんの?」
ナイスパスだ颯太。

「化粧品メーカー。」

「化粧品!?絶対にいく!」

恵美って化粧品大好きだもんね。

なんだっけ。

たしかママと同じメーカーだったよね?

えっと…マジカルキスだっけ?
今大人気のブランド。
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