桜舞う中で
14



「はぁ…

馬鹿じゃないの?」



えっ…?




私が喋り終えてから、ずっと黙っていた雅。



そんな彼女が開口一番に発した台詞に私は戸惑いを隠せなかった。




『なっ 何で…』


「授業出ないからどうしたのかと思ったら、こんなとこでメソメソして‥

桜姫には泣く資格なんかないよ!」



『‥っ』



言いたいことはよく解らない。


でも なぜか言い返せなかった。



「桜姫は何で泣いたの?」


『それは‥っ』

「先輩がその人と付き合っちゃうかもって思ったから?」


『うん…』



「それっておかしいよ

だって桜姫は何もしてないじゃん!

なのに‥

諦めて、陰で泣いてるなんて

馬鹿みたい ていうか馬鹿!


勇気出して告白した子の事気にしてウジウジしてんなら、桜姫も勇気出せ!!」






雅の言うとおりだ。



先輩が人気あるとか聞く度にショック受けて一人でへこんで…


実際 私は何もしてないのに


馬鹿みたいだよね。




今日の子だって私と同じで先輩より年下なのに、勇気出して告白してた‥




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