年上ドクター


薬を飲んでしばらくすると咳がおさまって、しらないうちに深い眠りに落ちていた。



そして朝。

なんとも気分の悪い目覚め。

体があつくて重くて、汗びっしょり…。


具合が悪すぎて動きたくないけど早く起きなきゃ兄ちゃんに怪しまれるよね。


だから仕方なく重いからだを動かした。


「…おはよっ!」

元気に振る舞いながらわざと大きい声で挨拶しながらリビングに入る。

「おぉ。おはよ…って…えっ?」


新聞を読んでたお兄ちゃんが挨拶をしながらあたしの方に振り向いた瞬間、なぜかびっくりした顔をしてあたしの方に走ってきた。


そしてあたしの額に手を当てる。


「…はぁ。お前、熱あるぞ。具合い悪いだろ?」


お兄ちゃん怒ってるよ…

「ぐっ…具合悪くないっ!全然平気だよっ?」


バレたくなくてニコッと無理に笑ってみせる。


「そんな真っ赤で具合わるそうな顔して説得力ないから。」


そう冷たく言ってお兄ちゃんは携帯を取り出した。


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