紫陽花~7色のヤンキー達~
ママは笑顔を絶やさなかった
病気がどんどん悪くなってもママはそれをあたし達に気づかせなかった
あたしの大好きな笑顔で
そしてママはあたしの8歳の誕生日の日亡くなった
まだ29歳だった
あたしの大好きなこの世で一番大好きだった人が亡くなった
あたしは恨んだ何もかもを
何も手に付かなくなった
勉強もお稽古もどこか上の空てきっとあの時のあたしは人形だった
ママが亡くなって3ヶ月
その日パパがあたしに封筒を渡してきた
それはママからのお手紙だった
手紙はまだそんなに漢字の読めないあたしでも読めるよう平仮名ばかりだったけどとても優しくて温かった