ヒーロー・ズ・ストーリー





「え…ちょっと待って。つーかいきなり何アンタ。その飛んでんのも何かのマジックなんだろ?」



やっと現実に戻った俺。



「あなたの質問に答える義務はありません。時間がないのであなたを【アビスプレス】に送ります。」



そう言って偽天使はブツブツ何かを呟き始めた。



「は?何アビ…何とかって。どーせそれもデタラメなんだろ?」



未だ空中を飛び続けるその少女は俺の言葉に耳も傾けない。



「おい!俺の話を聞けよ!アンタ一体誰だよ!?どうやってこの部屋に入ったんだ?」



口調を強くするがそれでも少女は何かを呟いたまま。


そして黒い天使が次に口を開いた言葉は、



「準備が完了しました。これより人間久保田祐輔を【イリーガルの刑】により堕天使ユルルが【アビスプレス】に送ります。」






< 32 / 51 >

この作品をシェア

pagetop