夏休みのTシャツ
さっきまで一人だったのに、いつのまにか右側に恭ちゃんがいた。


「優希、あのさ。」




もう一度恭ちゃんが話しかける。




「えっ?何?」


まだ怖くて恭ちゃんの顔を見れないから、窓の外を見たまま答える。

また目をそらされたらどうしよう。



「ごめんな。泣かしちゃって。それから無視しちゃって。」


恭ちゃんが謝るなんて初めてだと思う。




「そんな、恭ちゃんのせいじゃないよ!あたしのミスだったんだもん。」




ビックリしたあたしは思わず右を向いたけど、目があってすぐに顔を前に戻した。

あたしの方がそらしちゃったよ。



それでも窓に映る恭ちゃんの顔をずっと見てた。




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