服従の宴―契約―


 学校の門に一台のブラックジャガーが入ってきた。


 左側の運転席で優雅にハンドルを握る男は、サングラスをかけた横顔で、顕斗には目もくれず過ぎていく。



 ホストみたいな教師。通勤が生徒の通学時間と同じ。



 俺のほうが優位だ。アイツの弱みを握ってる。



 それなのに……と顕斗は暗い気分になった。



 それなのに、どうして俺はアイツには勝てないと思ってしまうんだろう。






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