恋色カフェ


「……で?」

「はい?」

「そ、れ、で、よ」


理英さんはニヤリと笑みを浮かべると、意味ありげにわざとらしく、一文字ずつ区切ってそう言う。


「それで、って……何が、ですか?」

「え、ちょっと。まさか……ってことはないわよね」


さっきから理英さんは何を言っているのか、話がよく見えない。困惑していると、驚きの言葉が耳を揺さ振った。




「煕さんと、付き合ってるんでしょ?」



一瞬、何を言われたのか理解できなかった。

まさか、元妻の口からそんな台詞が飛び出すとは。



「その様子じゃ、まさかのまさか、なの……?」


煕さん、何やってるのよ、と理英さんは大きくため息を吐いている。


「あ。もしかして彗ちゃん、他に付き合ってる人がいるとか?」

「いえ……今はいません、けど……」


一瞬、秀人のことが頭をよぎった。が、今は違う話なんだから、と、慌てて隅に追いやる。


──それよりも。


< 474 / 575 >

この作品をシェア

pagetop