Mirror World
トランプの騎士と悪魔
案内人はフードを深く被り、男性の目の前に舞い降りた。
黙り込む男性。
僕は恐怖で足を崩した。
近寄れない程、恐ろしい殺気。

「あんたスペード軍の長だろ?」
「‥そうだったら?」
「なら一般庶民は項目外だろ?」

案内人は男性の高い首元を掴み、喧嘩越しに呟いた。
男性はスペード軍の長。
彼はトランプ軍兵、スペードの騎士。
唯一、クイーンのそばに居れる優秀な騎士。
何故、こんな人が・・

「けど、貴方は例外だ。私の邪魔をした罪がある」
「そう来なくっちゃ。スペードの騎士さん」

スペードの騎士は案内人の払い長い剣。案内人は何も手に持たず、機嫌の良さが更に増す。
予想外だ。
大体何なんだよ‥人間がどうたらこうたらって‥
この僕が考えられないなんて‥
二人は互いに一歩踏み出した。
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