俺様王子にご注意を

「はー...相変わらず大宮は俺様だなー。」

「そーすか。」
だったらなんなんだよ...とイライラしながら言った。それが顧問にも伝わったのか顧問は少し俺をあきれたように見ていた。

「まー、いい。それよりお前に頼みがあるんだ。」

「...むりです。」

「まだ何もいってないだろーがっ!」

「はあ...なんなんですか??」

さっさと言ってほしい。とにかく今日は早く家に帰りたい。玲奈が心配だ...。

すると周りの部員もどんどんにやにやしながら近づいてきた。
といっても...全部男...。

「実はだな...お前って大倉と仲がいいのか??」

「別に...。」

同棲してます。なんて言えねーしな...。

「でもさっき話していたじゃないか??」

「っ...それは、まー...クラスメイトですから...ね。」

よく見てるなー...。だってあそこは日陰で誰も見てなさそうな場所を選んだはずなのに─...。

「まー、いい。それじゃ、お前ができることの頼みだからよく聞けよ。うう゛んっ」
顧問は咳払いをした。

「はやくしてください...。」

「はー...ったく...とりあえずお前から大倉に弓道部のマネージャーになることを頼んでくれよ。」

「...はああ!?」

こいつ...何言っているんだ?!
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