俺様王子にご注意を
玲奈Side
「あんまり怖くなかったねー。」
和也の反対を押し切って
わたしのおごりのお昼。
でも和也は、おなかがすいていないだとか
言っておにぎり1つしか食べなかった。
目の前には噴水のある公園。
和也ははとに餌をやっている。
「和也。本当におなかすかないの?」
「.....。」
さっきから和也は返事をしない。
「ねぇ、聞こえてるでしょ?]
少し声をあげていうと和也が
こっちを向いた。
「なっ何?」
和也の視線が少し怖い。
「...迷って迷って選んで後から
後悔したことある?」
え...?
「ある?」
「えっとお.....。」
今ならまだ間に合うよ─。
恵美の言葉が急に浮かんできた。
「...ないよー。そんなことっ。
ははっ、迷って選んで後悔なんてない。
今日まで何も迷わないでここまで
来たんだからさー。」
「っ...どうしたら...そんなに強く
なれんだよ.....。」
「和也「俺は...玲奈に助けてもらって
ばかりだ...。九州にだって
玲奈に背中をおされている。
玲奈は...そんな奴の何がいいわけ?」
違う。違うよ和也。
「わたしは...和也に背中をおさされてる
...だけだもんっ。」
強いはずがないよ。だからこうやって涙が
出ちゃうんだ.....。
「...玲奈。約束しよう。」
「...?」
「絶対お互いを裏切らないって。また
再会するときは隣にお互いの居場所しか
ない...玲奈を迎えに行きたい。」