プレイボーイとのラブバトル?
「アネゴ...。」
美鈴は黙ったまま俺を凄い力で引っ張った。
女とは思えないくらいの力だった。
こんなに細くて小柄で筋肉なんてないのにどこにこんな力があるんだ...?
屋上についても美鈴は俺の腕を離そうとはしなかった。
「美鈴...アイツ誰?」
「...知らないよ。怖いから関わらないでおこ。」
「そうだけど人間違いとかあるかもしれねえし「いいのっ!!」
「美...鈴?」
初めて美鈴が俺に怒鳴ったのかもしれない。
今まで怒ってもここまで怒鳴った事なんてなかったのに。
「ごっごめんなさい...私...。」
「気にすんな。何かあったら言えよ。」
そう言って美鈴の頭を撫でた。
「う、ん。」
ほんとは気になってたまらない。今すぐアイツのとこに言って力ずくでも吐かせたい。
けど、そんな事したら美鈴がどうするだろう。
嫌われたくない。美鈴だけには――。