永遠の花ことば*番外編*

あの二人は





「アスリー?どこにいるのー?」



ミリアーネは一人、広い城でアスリを探していた。


机の下、クローゼットの中、扉の裏。

それらはシルクが幼い時にいつも隠れていた場所だったりするのだが…



「もう、どこに行っちゃったのよ。」



ミリアーネはため息を吐き、ソファに座った。


今日はミリアーネとアスリの記念日。

そう、結婚してから早1年がたった。


アスリとシルクはなんだか似ている。

2人といると笑顔が絶えなかった。



ミリアーネがソファーに座り、ぼけーっとしていると、

アスリはひょっこりと扉の向こうから顔をのぞかせた。


しかしそれに気付かないミリアーネ。

アスリは後ろからのっそりと近づき、



「わっ!」



とミリアーネの肩に手を乗せて驚かせた。

体をビクリと震わせ、ゆっくりと頭を後ろに動かす。



「アスリ…?」



口調は優しいものだったがひきつるその笑顔。

アスリはゴクリと生唾を飲み込んだ。




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