シュウ教授の怪しい研究室

店はエレベーターを降りてすぐ目の前にあった



「ここかぁ」


いかにも高級感たっぷりの店構えに思わずたじろぐ私

「あのー、何か?」




ジロジロと怪しい動きをしていた私を不審に思ったのか

和服姿の店員が近寄ってきた




「あっ、あの教授、じゃなきて……、おっお兄ちゃんいるかなって!」


慌ててとっさに出た言葉に私に

お兄ちゃん?と店員が頭を傾げる



「今日、ここでお見合いするって聞いて、どうなってるかなーって……」

「あ、水無月様ですね。いつもお世話になっています」



ハハハと浮き足立ったような言い方で話すと

店員は笑みを浮かべて頭を下げた


いつもお世話って……
教授はここの常連なのか!?



「良かったらお部屋までご案内しましょうか?」

「えっ!?あっ、私が行くとお兄ちゃんにバレちゃうので……」



いい事考えたっ!!




「出来れば見合いをしてる隣の部屋に……」



一か八かで言ってみると

かしこまりましたと思ったより簡単に中へすんなり侵入出来た
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