赤い狼 四





「えっ。ちょっと、隼人!」




優しく笑ったと思ったら、急に怒って、悲しそうな顔をしたかと思ったら次は逃亡かよ!!



どんだけなんだ!と振り回すだけ振り回して置き去りにした隼人に腹が立って拳を握り締める。



この際、追い掛けて何がなんでも最初っから最後まで説明させてやる。


私は馬鹿だからちゃんと説明してくれないと分からないの!




「引きずり倒す!」




そう叫んで出ていった隼人の背中を追いかける。



長い廊下を走っていると隼人の背中が見えてきた。



絶対に逃がすものか。



ダダダダダッと一気に足のスピードを速める。



それに気付いた隼人は後ろを振り返って目を見開いた。



それから隼人はすぐに慌てて逃げようと前を向いたけど―――もう遅い。




「隼人ぉおおおぉお!!!」



「ゔぇっ!!」




逃げようとしている隼人の横腹に勢いよくタックルを繰り出した。



それが余程苦しかったのか隼人が変な声を上げたけど、気にしない気にしない。

元々は隼人が事情を説明しないから悪い。



むくりと起き上がった隼人をキッと睨むと隼人はわざとらしくため息をついた。



きちーんと説明してよね!!




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