死せる朝日の会
「あの存在の事を、俺達は“アリス”と名付けた。いつ現れるかわからない、神出鬼没な奴だからな。」
アリスか。どうしたもんかな。 パステルを取り戻したいが、あの異様なまでの強さでは手の出しようが無いだろうし。
「むしろ、そのままのほうが安心なのか?」
何かに操られている訳じゃないんなら、それはそれでいいのかもしれないな。
「パステルはな。しかしそれだと俺達か、あるいはアイリス側に被害が出る可能性がある。下手すると死者も考えなくてはならない。」
アリの言葉に対し、結構なショックを受けながらも、俺は一つ気になる事があった。
「なあ、確かこのゲームのルールに、敵味方問に関わらず、お互いを物理的に攻撃したり、傷つけたりしてはいけないっていうルールがあったよな? あれはどうなんだ?」
アリはすぐさまに首を横に振る。
「アリスだけは例外だ。あいつは全てのルールの外側に存在している、どんな制約も受けていない。 現にお前は腕を壊されただろ?」
そんな。じゃあ一体どうしたらいいんだ?
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