死せる朝日の会
例えお前が万全でも止められなかっただろうな。それに俺自身も何一つできなかった。お互い様さ。」
背の高いルイスは、俺の頭をガシガシとなでながら、高笑いをしていた。 なんだかな、救われるよ。
「占いやったのか?」
後から現れたのはアリだ。机に置いてある坪の破片を見ながら、
「コーラ? 占いと関係あるみたいだな。」
するとアリは、上着のポケットから何かを取り出して俺に渡した。
「すまん、勝手に悪いとは思ったが、俺も一回使ってしまった。」
俺はアリに渡された物を見る。それはよく見ると陶器の破片らしく、俺達と同じように占いをやったのだと理解した。 しかし、アリから手渡されたその破片には、本来なくてはならない物がなかった。 そう、そこには何も書いてないのだ。
「これは、どうして何も?」
俺の言葉に少し下を向くアリ。 何かを言おうとするが言葉にならない。
「これは失敗したのよ。占いをやった本人が、絶対にできない事を占った時だけ、こうゆう結果になるのよ。 でも、何故ですか?
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