ヴァンパイアヒューマン−桜−


『罪のない…だと!?』


ミーナの言葉に、笑っていたヴィルグロースの表情がいっぺんした。


『お前たちヒューマンが、サラを…サラを殺したんだろうが!!ヒューマンを助けたサラがそのヒューマンによって殺された…許せる訳がない!!許せる訳が!!』


ヴィルグロースは殺気立った。


『ヒューマンに殺されたって…どういうことなの?でも、だからってヒューマンみんなが悪い訳じゃ…』


ミーナがそう言おうとした瞬間、ヴィルグロースの目が光り、ミーナは衝撃波によって吹っ飛ばされた。


『うるさい!!貴様なんかに何がわかる!!貴様に俺の苦しみが分かるか!!』


ヴィルグロースは悲痛に叫んだ。


『わ、分かるわ!!あたしもあなたによって父を亡くした…大切な人を亡くしたあなたと今は一緒よ!!』


ミーナも叫んだ。



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