~ The last kiss ~

#07~




ギィィィ…と音をたて扉が開き中へと足を踏み入れた。


だけどそこに人一人居なく乱雑に並べられたテーブルとイスがある。

けれどほとんどが使えそうにない物ばかりだった




「誰かいませんか?」


呼びかけてみたが返答はない…。



皆どこへ行ってるんだろう?

城の掃除とか料理を作ってるのかな。



なら手伝いたいな…



―…顎に手をあて考え込んでいると、


「何でアンタがここに居るんだよ」



聞き覚えのある声が聞こえ振り向くとアイビー君が後ろに立っていた。





「丁度良いところに!今アイビー君達を探しに…」


「名前呼べばいつ何どきだってすぐ現れる。」




「―……。」


いつもより怒っているようなアイビー君に押し黙ってしまう。



「…早く部屋に戻るぞ」


「やだ……」







< 199 / 204 >

この作品をシェア

pagetop