仇恋アベンジャー

「じゃあ、俺はこの一件が終わるまでここにいるよ」

雄輔はこう宣言して自分の部屋、つまり母の部屋へと行ってしまった。

『何かわかったとして、どうするつもり?』

やけにこの言葉が頭に残る。

そんなの、わからない。

私はただ、母が貢いでいたなんて納得できなくて、理由を知りたいだけ。

もし恵一が母を貶めていたのなら、それなりの制裁を与えよう。

その気持ちだけが、今の私の原動力である。

現状としては何も掴めていない。

証拠もない。

わかってきたのは、恵一が思ったよりも悪い人間ではなかったということくらい。

事態は私が想像していたより複雑なのだろうか。

< 98 / 283 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop